BMW Groupが発表した2025年第1四半期の決算レポートによると、欧州とアメリカでの販売が好調に推移し、特にBEV(バッテリー電気自動車)の売上が前年同期比32.4%と大幅に伸びたことが明らかになりました。
ヨーロッパとアメリカでBMW好調、でも中国市場はやや足踏み
BMW Group全体での2025年1月〜3月の世界販売台数は586,149台。前年同期と比べてわずかに-1.4%の減少でしたが、これは主に中国市場の落ち込み(-17.2%)が影響しています。
逆にヨーロッパ(+6.2%)とアメリカ(+4.1%)では着実な成長を見せており、特に電動化モデルの需要が伸びているのが特徴です。
BEV(完全電気自動車)の売上が全体をけん引
今期最も注目すべきポイントはBEVの売上が前年同期比で+32.4%増という点です。BMW、MINI、そしてRolls-Royceブランドを合わせて109,516台の完全電気自動車が納車されました。
特にヨーロッパでは+64.2%の急成長を見せており、EVシフトが確実に進行していることがうかがえます。
MINIは特にBEV比率が高く、ヨーロッパでは3台に1台が電気自動車(35.3%)という驚きの結果に。ちなみに中国では2台に1台以上がBEVとのこと。MINIのEV、ちょっと気になってきますよね。
BMW Mモデルも好調。M5、M3が世界中で人気
スポーツカー好きにはうれしい話。BMWの高性能モデルを手がけるM GmbHは、50,494台(+5.0%増)としっかり成長。
特に新型M5セダンや定番のM3が各国で引き合いが強く、電動化が進む中でも「走る歓び」は健在です。
MINIはモデル刷新が奏功、新世代EVが順調な滑り出し
MINIブランドも好調で、64,626台(+4.1%)を販売。2024年にフルモデルチェンジしたばかりのラインアップが市場でしっかりと受け入れられており、今後の伸びにも期待がかかります。
2025年、BMWは“2つの節目”に到達予定
BMWは今年中に以下の2つのマイルストーン達成を見込んでいます:
- 累計300万台の電動車(BEV + PHEV)の販売達成
- 累計150万台のBEV納車
これは2013年のBMW i3発売から続けてきた電動化の取り組みの成果とも言えます。
まとめ:BEVはもう「特別」じゃない時代へ
中国での不調をカバーするかのように、欧米での販売増と電動車の強さが際立つ今回のレポート。とくに完全電気モデルの人気は「EVってまだまだ高嶺の花…」という時代が終わりつつあることを示しています。
BMWやMINIのEVが街で見かける「当たり前の風景」になっていく、そんな時代になってきました。
Source:BMW Group reports strong growth in Europe and US, with significant increase in BEV sales worldwide