BMWグループの財務担当取締役、ウォルター・メルトル氏は、2024年6月30日までの上半期の決算報告にて、同社の堅調な業績と今後の展望について詳細を発表しました。
この記事のポイント
・BMWグループが2024年上半期において堅調な業績を維持
・電動化とデジタル化戦略が売上に貢献
・市場環境の変動にもかかわらず、EBITマージンを8〜10%の範囲内に維持
・今後も持続可能な成長に向けて投資を継続
市場環境に揺らぐ中での安定した業績
・全世界での販売動向と電動化の進展
・詳細な財務結果と展望
・電動車の販売拡大と持続可能な成長への投資
・持続可能な成長に向けた戦略的アプローチ
BMWグループは、2024年の目標を達成する見込みを維持しつつ、揺れ動く市場環境にもかかわらず安定した業績を報告しました。特に、同社の魅力的な製品ポートフォリオが、第二四半期においても自動車部門のEBIT(利息・税金控除前利益)マージンを8〜10%の目標範囲内に保つ結果を生み出しています。
全世界での販売動向と電動化の進展
2024年上半期において、BMWグループの全世界での販売は昨年とほぼ同水準を維持しました。特にBMWブランドは、世界全体で2.3%の成長を記録し、中国市場を除くとその成長率は6.2%に達しました。特に電気自動車(BEV)および上級プレミアムセグメントのモデルが、二桁の成長を遂げ、グローバル成長の主要なドライバーとなっています。
詳細な財務結果と展望
BMWグループの2024年第二四半期の収益は前年とほぼ同水準で、税引前利益(EBT)は約39億ユーロに達し、EBTマージンは10.5%となりました。また、自動車部門のEBITマージンは8.4%、上半期全体では8.6%に達しています。
さらに、同社は今後の見通しについても楽観的な見解を示しており、全体的な経営環境が安定することを前提に、2024年のEBITマージンを8〜10%、また資本収益率(RoCE)を15〜20%と見込んでいます。
電動車の販売拡大と持続可能な成長への投資
BMWグループは、電動化とデジタル化戦略を着実に実行し、今後のモデルラインアップへの投資を続けています。第二四半期においては、同社の電動車(BEV)の販売が全販売台数の17.4%を占め、電動化の進展が売上に大きく貢献しています。
また、2024年全体では、研究開発費と資本支出がそれぞれピークに達する見込みであり、R&D比率は5%以上、資本支出比率は6%以上になると予想されています。
持続可能な成長に向けた戦略的アプローチ
BMWグループは、長期的な成功に向けた明確な戦略的アプローチを追求しています。同社は、グローバル市場でのバランスの取れた存在感を維持し、柔軟性の高いシステムを活用して市場の変動に対応しながら、コスト構造の最適化を続けています。
BMWグループ、2024年上半期決算報告:好調な業績と未来への投資 総括
BMWグループは、2024年上半期において堅調な業績を維持しながら、未来の成長に向けた重要な投資を継続しています。同社の電動化とデジタル化に向けた取り組みは、今後も業績に寄与すると期待されており、世界的な市場での競争力を維持し続けるための基盤を固めています。ウォルター・メルトル氏の発表は、同社の戦略的な方向性とその実行力の高さを強調し、投資家や市場に対する強い信頼を示すものとなりました。
参考
・BMWの電気自動車にV2L & V2H機能を搭載
・BMWグループのeモビリティの中心地:ディンゴルフィング
・BMWグループ、CO2削減に向けた次のステップ:電力駆動の排気浄化技術を導入
・BMWとDeepDrive社が革新的なe-ドライブを実証試験